NO YOGA NO LIFE

ヨガやフラワーエッセンス、アロマテラピーなど自然療法に興味があり、心と身体のバランスを取る方法などを紹介していきます。また自然や動物と暮らす中で感じる事なども綴っていこうと思います。

「ヨーガの樹」by B.Y.S.アイアンガー

ちょうど他のブロガーさんのブログでも興味ある著者の本が話題に出ていて嬉しくなりました。

色々なグルやヨガ・インストラクターの書籍を英語でも日本語でも読んできましたが、アイアンガー氏の本に大変影響を受け、今でも沢山学んでいます。
 アメリカに渡ったばかりでヨガも始めてない頃、ブックストアで彼の顔写真が表紙になったハードカバーの本が山積みされてたのを今でも覚えています。それくらいインパクトがあって、その時は宗教的な指導者か何かだと思ってたくらいで、彼について何も知りませんでした。それが今では彼を尊敬してやまない、ヨガ生徒の一人です。グルは写真などを拝見すると昔からの変わらないスタイルでヨガの実修中はブルマ一枚で、他の時は白いサロンというかガウンのようないでたち。その姿は優雅さと可愛らしさ(失礼を承知で。)を兼ね備えたとても魅力的な方でした。私の中ではスターウォーズヨーダのようなイメージ。 (笑)大人になってからもチャーミングな人って素敵ですね。

 彼は自らが子供の頃に体が弱くヨガに救われたと言っています。その経験から体の弱い人や病気やけがを持った人の為にブロック、ブランケットやストラップといった道具を使って、ポーズがうまく取れない人でも効果的に最高のポーズを味わう事ができるようにアイアンガー・ヨガを開発しました。色々なヨガのタイプの中でもアイアンガー・ヨガはアライメント(姿勢や形)に厳しい事で有名です。彼の著書である『ハタヨーガの真髄』(Light on Yoga)という本はヨガをしている人なら一度は目にする本かもしれませんね。ヨガに関する哲学から食、ライフスタイル、そしてアサナまで詳しく書かれたこの本は、ヨガの教科書といって良い位しっかりまとめられた本です。

 そのアイアンガー氏が2014年に亡くなられた事を私は存じず、日本に戻った時にその事を知り愕然としました。偉大な方がこの世から去られ人類にとって貴重な人材がいなくなったことは誠に惜しいことです。が、私達に彼の大いなる英知を残して下さいました。今日紹介する本もその一つです。

この本「ヨーガの樹」は「ハタヨーガの真髄」などの実践的な教科書とは違い、もっと読み物として楽しめる本だと思います。ヨーガを樹に例えて、分りやすく説明しています。彼の考え方が盛り込まれていて、楽に読めるところもあるけれども、哲学的で、非常に細かいヨガ・スートラの描写もあるので、中級向けかもしれません。何度も読みたくなる、ヨガをするなら誰が読んでも必ず学ぶ事が大きい本だと思います。

 何と言っても、この翻訳をされた吉田つとむ氏の訳が素晴らしいです。よくある翻訳本の「内容が入ってこない」「読みづらい」ということがなく、自然な日本語で読むことができます。やはりヨガを極めた方でないとこのレベルの本も書けないのかなー。と納得しました。吉田先生は和歌山でアシュタンガヨガ教室をされてるようなので、何とかクラスを受けたいなあと恋焦がれております。いつかいつかお元気な内に受けたいなあ。

 

~以下本文の一部を引用~

人生において、ヨーガを実践するのに、決して遅すぎることはない。もしそうなら、私はとっくの昔に自分の実修をやめるべきだったろう。どうして私は今もヨーガをしているのか?多くのインドのヨーギーは、その人生のうちである点に達してから、「サマーディに達したので、もう実習する必要はない」という。しかし、私は今までそのようなことを言わなかった。なぜなら、学ぶ事が喜びで、多くの楽しみがヨーガ実修から得られるからである。しかし、今は楽しみの為に行っているのではない。若い頃は喜びを目的としていたが、今やそれは副産物である。開花した知性の感性を失わないように、ヨーガ実修を続けなければならない。

 

ヨーガの樹

ヨーガの樹